蔓延する偽りの希望
蔓延する偽りの希望 (幻冬舎文庫―すべての男は消耗品である。)
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/03
- メディア: 文庫
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何かを知るということは、何を知らないかをはっきりさせることでもある。
素直なコミュニケーションというのは、本音で語るということではない。本音と建前という区別は、自分の、あるいは自分が属する集団の利益を隠すか隠さないかという違いがあるというだけで、本質的に両者は同じものだ。本音を言ってくれ、というのは、素直に話してくれという意味ではなく、正直にあなたの利益を示してくれ、ということだ。したがって、利益が明らかになるという意味で本音というものは必ず醜い。
不安がない人は危機感を持つことができない。危機感は好奇心と結びついて、ときにはその個人にとって重要な行動を起こす原動力になる。不安を抱えている個人はリラックスできる時間と空間を求める。不安に対処するためには、プライバシーが守られる安全な空間と時間が必要だ。
すべての男は消耗品であるVol.6。多分現在はVol.9まで出ていると思う。
龍さんの本を読むと背筋が伸びるんだけど、最近は頭のネジが緩くなっているせいか、読むのにすごく時間がかかりました。情けない。