~ 菜 乃 庵 ~

ユルイ生活blog.目指せオトナのsimple life.

猫大往生

久しぶりに母親から電話がありました。22年一緒に過ごした猫が☆になったそうです。猫人生22年なんて、まさに大往生です。これで実家には動物が1匹もいなくなりました。思えば物心ついた時から、ずーっと実家には動物がいました。動物を飼うキッカケのほとんどは私が作ったんだけども。

この猫はうちで生まれました。ある日学校から帰った私のベッドに一匹の猫が寝ていました。首輪をしていたのでどこかの飼い猫のようです。どーにもこーにも出て行く気配なし。すっかり家にいついてしまいました。シャム猫だったので、最初は張り紙をしたり近所に聞いたりして、飼い主を探しましたが見つかりませんでした。その猫がお隣のシャム猫と恋仲になり、子供を4匹産みました。3匹は里子に出して、残ったのがこの子です。


実は☆になったのは先月の13日だそうです。「猫の話をすると涙が出るので電話が出来なかった」と受話器の向こうで母親が泣いてました。私もついついもらい泣き。犬の時のように死に顔が見られなかったのは悲しいけれど、母親の心の痛みを考えると仕方なかったのかなという思い。

猫はその日の5日前から何も食べなくなり、母親が流動食をやっていたそうです。その日は急に「どうしても外に行きたい」と猫が言ったそうな。食べてないのでのたれ死にの心配をした母親は、猫について歩いたらしいけど。猫って自分の死に場所を探して、飼い主には死んだところを見せないのよね。過去飼っていた猫は、いずれもいつの間にかいなくなりました。


縄張りだったであろう場所をあっちへフラフラ、こっちへフラフラ。行く先々で水を飲んでいたそうです。近所の人に「うちの猫見た?」と聞きまわり、半日猫を追いかけたうちの母親。夕方になったので抱き上げて帰ったものの、猫は「まだ外に行きたい」と暴れたらしい。

日が暮れてしまうと探しにくくなるので、ワガママを言わないでと連れて帰り、猫のベッドに下ろしたそうな。猫はあきらめてそのまま寝入り、そしてそのまま永眠…。やっぱり死に場所探していたんだね。冥福を祈ります。楽しい時間をありがとう…。