~ 菜 乃 庵 ~

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美しい時間

美しい時間 (文春文庫)

美しい時間 (文春文庫)

ステッキのグリップとカフリンク、それに手袋と靴を合わせていると気づいてくれる人はまずいないだろう。誰かに見せるためではなく自身のためにわたしは毎朝長い時間をかけてカフリンクを選ぶのだ。そういったフェティッシュな洗練を計ることで、老いによる精神の弛緩を免れることができる。村上龍著「冬の花火」p-139