予測不可能な日
実家方面にあるメガネやさんの閉店セールのチラシが入っていた。かなり安いみたいで、かねてからメガネが欲しいと思っていたので、ちょっと行ってみる気になった。
店舗は3つあったけれど閉店するのは本店らしく、どうせならとそこまで行くことにした。最寄りの沿線が違うので電車を乗り継ぐとかなり大回りになって時間がかかるため、安いメガネを買うのにわざわざタクシーを飛ばすこの矛盾 :P
2時間くらい店内で遊んでわかったことは、結局私が欲しいメガネと似合うメガネがどうも違うということだった。薄々はわかっていたことだけどやっぱりか;;
欲しくても似合わなければ意味がない。
欲しいのは赤かオレンジで、出来たらフレームがしっかりしていて、形は四角いものがいい(参照:写真中央一番上)。でも自分の顔に合うのは、どうしても細くて丸いフレームなのだ。
似合いそうなメガネを選ぶと、今持っているのとほぼ同じような感じになって、買い換える必要がない。結局購入は断念した。
さて帰り道。時間は18時を過ぎていた。
そこから最寄りの駅に行くと電車には乗れるが、かなり遠回りをすることになる。実家の近くとはいえかなり距離はあるが、土地勘があるので自分の利用沿線の駅まで歩くことにした。
ブラブラと歩いていたら、学生の時によく行った串カツやさんを発見。迷わずそこで夕食をとる。ほろ酔い気分になったので、散歩がてら実家を目指して歩いてみた。
実家にはもうかれこれ4年近く帰っていない。突然行ってもいいが、時間はかなり遅い。連絡もしていないので、ちらっと外から様子でも伺うつもりで家の前まで行ってみた。
ここまで来て家を訪ねない娘というのはかなり水くさいが、私はそういう奴だ(笑)
家の裏手からぐるっと回って玄関前を通り過ぎたとき、門扉の中に座り込んでいる人と目があった。
え?!
なんであんなとこに人が座っているんだろう???確かに目があった。暗かったけれど自分の実家なんだから、相手は母親に違いない。でも向こうは気がついていない様子。
一旦は通り過ぎて知らん顔をしようと思ったが、気になったので戻り、思い直して声をかけてみる。
私:こんばんはー♪
母:えっと…どちら様ですか?
ちょっと!!! 娘の顔くらい覚えておけよっ!!! と心の中で叫ぶ(笑)
私:なのなだよー。突然来ちゃった。
母:あらぁーなのさん。何?どうしたの?
私:いや近くまで来たから。通り過ぎるつもりだったけど、門扉の中に人が見えたから倒れてるのかと思って。
母:あらそう。私はまた近所の人がのぞき込んで、睨んで行ったと思ったわ(笑)
久しぶりとか、どうしてたのとか、そんな挨拶はない。
門扉の中に入ってみると、子猫が一匹。どうやら家の塀内で産まれたらしい。何匹かいるそうで、その中の一匹らしくて、かなり弱っている。
飼いたいけど父が反対するので、玄関先で見守っているという。なんてヒマな人だ(笑)
私が声をかけた時、野良猫を世話してるのを近所の人に見つかったと思ってビックリしたらしい。
まさか母親と対面することになるとは、こっちだって思ってもいなかった。念のために断っておくと、私たち親子は別に仲が悪いわけではない。
猫を見ながら、門扉の中で座り込んでおしゃべりをする。ひとしきり猫の話で盛り上がり、笑い合った。時間にして20分くらいかな。家に入れとも言わないし、私も入れてと言わない。
4年近く会っていない間に、母からは2通の手紙をもらっている。最近はおかしな事件が多いので、いろいろ心配らしい。もう心配されるような年齢でもないんだけどね。
また改めて晩ご飯食べに来るねーと行ってその場を立つ。はいはい、またおいでねーと母もあっさりしている。次に実家に帰るのはいつになることやら。