愛がなんだ
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/02
- メディア: 文庫
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マイナスであることそのものを、かっこよくないことを、自分勝手で子どもじみていて、かっこよくありたいと切望しそのようにふるまって、神経こまやかなふりをしてて、でも鈍感で無神経さ丸出しである、そういう全部を好きだと思ってしまったら、嫌いになるということなんて、たぶん永遠にない。 p150
大人の片思いは大変だし続かない。だってどうしたって希望のないものは諦めてしまうし、勝手に限りをつけてしまうもの。
私はテルちゃんのようにはなれないから、感情移入はできなかった。出来なかったけれど、その息苦しさには共感ができる。
人を見て何だか好きになれないな、と思うときって、相手のその嫌な部分が自分の中にもあるからだと私は思う。それを見たくないから嫌いなんだよね。
テルちゃんが身近にいる人だったら好きにはなれないし、イライラすると思うけれど、でも多分それはうらやましいの裏返し。