~ 菜 乃 庵 ~

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片岡義男の世界

片岡義男」(片岡義男 - Wikipedia)という作家をご存知でしょうか。角川映画にもなった「スローなブギにしてくれ」を書いた人です。

私が彼の本に初めて出会ったのは高校生の時でした。当時本屋さんでアルバイトをしていたのですが、同じくアルバイトに来ていた大学生が「人生は野菜スープ」という本を読んでいたのです。子供だった私にそのタイトルは衝撃的でした。

当時はもう既にかなりの数が出版されていたのですが、私は一人好きになるとトコトンその作家の本を集めてしまう癖があるため、お小遣いで買える範囲で少しづつ揃えていきました。今ちょっと調べてみたら、そのほとんどが絶版になっていて驚きました(ぼくのホームページ)。



保存状態良好です(笑)


本屋の棚には赤い背表紙がいつもずらっと並んでいたのに。それはいつまでもそこにあるものだと思っていたのに。まだ持っていない本もあったのに、もう普通に手に入らないんだ。私はいつその世界から離れてしまったんだろう。


片岡義男の小説に出てくる女性はみんな美人で、性格は強くたくましく、自分の軸がぶれない生き方をしていました。好きか嫌いか、やりたいかやりたくないか、常に正々堂々と。人から見れば驚いてしまうようなことも、いとも簡単に、最初からそうすべきだったようにこなしてしまう。それが潔くて格好いいのです。そして程良く甘くて色っぽい。


この本に出てくる女の人たちみたいに強く美しくありたい。


本気でそう思ってました。動き方、身のこなし、言葉使い、モノの見方、選び方、考え方、決断力。残念ながら私は美人ではないので、それだけはどう頑張っても真似できませんが(涙

生活スタイルを真似するには、いささか先立つものの容量が違うので無理でしたが、彼の小説にはオートバイが数多く出てきて(•Ð‰ª‹`’j‚ƃI[ƒgƒoƒC)、ものすごく憧れました。自分で稼ぐようになってから、勢いよく教習所に通いましたが、中型免許が取れずに小型免許で妥協。全く格好の悪い話です。

年齢的にはすっかり「大人の女」になった私ですが、基本的な考え方は変わっていないと思いますが、それでも小説の中の女性達とはほど遠く、年齢だけが過ぎてしまったような気がします。